yokobeexxx’s diary

国際協力を目指す大学院生の挑戦についてつらつらと書きます。

なぜ援助機関には高学歴が多いのか

 どうもこんにちはよこびーです。 

 

僕って最近恐竜柄の服買ったけど、人にダサいって言われるのが嫌で一回も着てないじゃないですか〜

今回そんなことはどうでもいいんですが、

なぜ援助機関には高学歴が多いのかという問いについて一緒に考えていきましょう! 

 

 学部時代にJICAに落ちた時、内定者のほとんどが東大、京大、早慶など高学歴で彩られていてMARCHや大東文化大学は1人もいないとの噂を聞き、当時中央大学だった僕は愕然としました😂 

 

最近では国際機関を目指す高校生や大学生から「気持ちとか熱意が大切なはずの国際協力で、学歴が求められるのは納得がいかない」という声を聞いたりしました。 

数年前までは僕も同じようなことを思っていたのですが、今では少し考えが変わりました。 

 

同じように考える方には是非最後まで読んで頂きたいです。

少しでもプラスになることを得てくれたり、ご意見ご感想をくれたら嬉しいです。

また、今回少し長くなってしまったので忙しい人や、極力僕の文章を読みたくない人は まとめまで飛ばしちゃってください!

 

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援助機関について

少し基礎的な説明になるので既に知ってる方は飛ばしちゃってください!

まず国際協力に携われる組織をおさらいしてみましょう! 

こちらの記事を参考にしました。

https://www.jica.go.jp/nantokashinakya/sekatopix/article0175/ 

 

大きく分けて4つの組織があると書かれています。

① 国連をはじめとした国際機関
② 日本政府が行っているODA(政府開発援助)
③ NGO団体
④ 専門性を活かした技術支援を行う開発コンサルティング企業

 

私もメインで国際協力に関われるのはこの4つの組織だと思いますし、実際に就職先としてもこの4つを考えていました。  

 

(もちろん民間資本でも国際協力に関わるチャンスはあるとは思いますが!)  

ちなみに私は学生時代①以外の3つの機関で長期のインターンをさせて頂いていたので実体験も踏まえながら書いていきたいと思います。 

 

①  国連を始めとした国際機関 

世界銀行やUNDP、UNICEFやUNHCRなどが有名ですね。  

国連といっても様々でUNHCRやUNICEFは現場寄り、世界銀行とかUNEPとかは政策寄りっていうイメージがあります。

国連機関で求められるとよく言われているのが、 

1修士号以上の学歴.

2学位取得分野での社会人経験
3.英語ほかフランス語やスペイン語アラビア語などの国連公用語で業務を遂行できること 

 

新卒で目指せるような場所ではなく、何となく目指そうと思った人はこの条件で心を折られてしまうのではないでしょうか?  

 

②日本政府が行っているODA(政府開発援助)

ODAでという括りでいくとJICAがメインとなりますが、ODAに拘らなければJETROJBICなどでの国際協力も可能でしょう。 

(私はその2つに自分のイメージする国際協力を重ねられなかったため断念しましたが、)

中央省庁では外務省を始めとし、経産省環境省からの国際協力もできます。

私は環境での国際協力を志しているため、一瞬だけ環境省も見ていました。  

JICAもそうですし、JBICJETRO修士が絶対必須なわけではありませんが、実際持ってる方が多いし高学歴がうじゃうじゃいる上に超高倍率です。 

中央省庁については詳しくありませんが、簡単な道ではないことは間違いありません。 

 

NGO団体

 上記の2つ程はいわゆる学歴が求められるわけではありませんが、定期的に採用しているわけではないので狭き門となっていると思います。

ただ実際は私の周りにも新卒NGO職員がいたりと、本当に興味を持つ人にはチャンスは転がっていると思います 

またNGOにも2パターンあって

自分たちで事業を持って現地でプロジェクトを進めるもの、そして政策提言を行うNGOです。

後者はJICAや中央省庁、JBICなどとやり合うためやつらと話せるだけの知識は必要になってくると思います。 

 

④ 専門性を活かした技術支援を行う開発コンサルティング企業 

 

経験のある社会人そして理系のウエイトがかなり多いですが、最近では新卒や文系での採用率も上がっていく傾向があると思います。

とはいえ、まだまだ低いし新卒文系で入った後はよっぽど優秀で運が良くない限りは国内に配属され、経験を積む必要に迫られると思います。

 

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それぞれの機関で学歴が求められる理由

さて飛ばす方はここまで飛ばしてもらえましたかね 

 

①国連機関や②JICAで学歴が求められる理由は、それらの仕事が途上国政府との意思決定や専門家との協議などだからです。 他にもいろいろありますが、

国のレベルでの大事な決定に口を出すのですから当然、学問的な根拠は絶対に必要ですよね。 

そうなると特定の分野を極めたことや、難しい勉強に学生時代から取り組んできたことは評価されて当然です。

  

 そして④の開発コンサルティング企業はまさにJICAや国連からプロジェクトを委託されたり、プロジェクトをやるべきかどうかの調査の依頼を受けるわけです。 

特定の分野においてJICAや国連の人が分からないことも分からなきゃいけない。1つの分野の学問を相当極める必要があります。 

私はある開発コンサルティング企業でインターンした時、自分が大学院の研究でやっていることと酷似していると感じました。 

そりゃ、学生時代一生懸命勉強してたやつ、頭のいい大学出身のやつが優遇されて当然さ! 

学部のGPAが1.4とかだった僕が面接で漏れなく突っ込まれたのも当然さ 

って感じです。

 

次に③のNGO団体では必ずしも高学歴が必要なわけではないと思ったのが正直なところです。 

理由は私が会ってきた人達がそこまで高学歴に偏ってないことと、業務内容に関する部分です。 

 

現場で自分たちのプロジェクトを実施するタイプのNGOでは学術的な理論通りにならないことに多々直面すると思います。 

その場合の応用力や現場思考が学術的な専門性以上に求められるからです。少なくとも僕はそう思います。

後は資金提供者としていかに現地のパートナーとなるNGOを取りまとめられるかや、プロジェクトの対象者とうまくやれるかなど、コミュニケーションが非常に大切だからです。  

 

政策提言をするタイプのNGOではJICAや外務省、相手国政府のとやり合い時にはプロジェクトの中止要請をすることもあります。 

その場合中止要請の根拠は現場でプロジェクトがうまくいってなかったり被害を被る人が出ているという事実であることが多いですが、JICAの開発のガイドラインを参照したりもします。 

ここでJICAや外務省がプロジェクトを打つ際に根拠とした学術的な部分に反論ができるとかなり強いし、建設的な中止要請になるためここでも専門性があるに越したことはないと思います。 

 

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まとめ

ここからそろそろまとめに入ります。

自分で書いてても気付かないレベルで、学歴→専門性へと言葉が変わっていったと思います。 

おそらく援助機関で求められる学歴は偏差値ではなくて、学問的な専門性です。

 真剣に学問を追求する人の多くが自然と偏差値の高い大学に集中したり、学問を極めやすい環境が援助機関での適性を4年間のうちに形作るのだと思います。

 もちろん受験戦争を乗り切れるタフネスと地頭が援助機関でも武器になるという面もあると思います。

  

中央大学東京大学を両方経験してみて、やはり学問を極める環境は東京大学の方が整っていると感じました。 

援助機関で学問に真剣に取り組んだ人の方が優遇されるのは、それが仕事に直結するからです。 

 

勉強をちゃんとしなかった大学1〜3年生までの自分にそれを伝えたいです。

  

いかがだったでしょうか?

「気持ちとか熱意が大切なはずの国際協力で、学歴が求められるのは納得がいかない」 

その通りです。対人で進行する国際協力は学問に囚われた頭でっかちではやっていけなくて、人としてのコミュ力とか熱意とか必須です。  

 

そうは言っても、気持ちも熱意もあってコミュニケーション力も高い、その上勉強熱心、そんな化け物みたいややつがゴロゴロがいるんです。

 

そいつらに勝たないとね。

 

僕は就活や学内の選考などあらゆる競争の局面で、そういう化け物みたいなやつに敗れてきて、この業界に挑む人のレベルの高さを呪いましたが、今となってはとても頼もしい味方だと思います。

 

この記事で国際協力をする上で学問も必要になるということが分かっていただけたら、高評価とチャンネル登録とご自身の勉強を頑張って頂けたらと思います。 

 

これを見ている高学歴ではない大学生へ 

僕や他の人みたいに大学院で意図的に高学歴の場所へ編入することも1つの手ですし、今の大学でとことん勉強を極めて、学歴フィルターを貫通してしまう手もあります。

 

高学歴の方が学問を極めているという色眼鏡はきっと付きまといますが、大学名ではなく自分の姿勢でそんな色眼鏡をぶち壊せる人が、実は本当の化け物だと思います。

 

どうかこの文章が、国際協力を志す人に余計なハードルを課すものでないことを祈ります。